はじめに
10月14日に開催されたさいたまパパスクールの第3回に参加してきました。
さいたまパパスクールとは?
さいたま市と、さいパパが主催する父親向けのセミナーです。詳細は以下の記事をご覧ください。
今回のテーマは女性の産後の体のトラブルについて
今回の講師は株式会社ビューティクルの谷藤里絵さんです。谷藤さんはバランスボールを使って産後の体を ケアするエクササイズを指導したりしています。詳細は以下ホームページをご覧ください。
まずはじめにバランスボールを体験してみた
講師の谷藤さんの指導のもと、参加者全員にバランスボールが配られました。
一体何が始まるのかと緊張しましたが、バランスボールで上下に跳ねながら、股を開き、足を左右に動かしたり、同時に腕を伸ばしたり、曲げたりするというシンプルですが非常にキツイエクササイズを学びました。女性の産後ケアのエクササイズとのことでした。私はバランスボールを弾みながら運動をするということが初めてだったため、バランスボールをはずませるか、体を動かすかのどちらかしかできませんでした。
「男性は真剣にやると力みすぎて後ろに倒れたりする」という谷藤さんの忠告の通り、案の定私も後ろに倒れました。エクササイズをしたのは40分程度でしたが、有酸素運動で非常に気持ちよかったです。・・・が、筋肉痛になりました。
後半の産後の体のトラブルについての講義が非常に勉強になった
続いて、女性の産後の体のトラブルについての講義を受けました。講義中に私がメモしたことを記事としてまとめています。 私が講師の話を聞き間違えていたり、解釈が誤っている可能性もありますのでご了承ください。
女性の産後の体のトラブル
非常にたくさんある。例えば以下。
- 肩こり
- むくみ
- 自律神経の乱れ
- 骨盤周りの違和感
- 膣からの水漏れ空気漏れ
産後の体のトラブルが起きる理由
出産で筋肉が損傷し筋力が低下するため。主に以下の三つの筋肉が考えられる。
- 靭帯
- 骨盤底筋群
- 腹直筋
実は昔はあまりなかった体のトラブル
便利グッズの普及
昔はなかった体のトラブルが、現代に多い理由の一つに、便利グッズの普及があるとのことでした。 昔はおんぶや授乳で自然に体が回復していたそうです。確かに授乳をすると体の回復が早まると、出産時に助産師さんから聞きました。おんぶの体勢も身体に良いと母から聞いたことがあります。
しかし、現在はErgobabyなどによる前だっこが主流になり、粉ミルクによって授乳をする機会が減っているそうです。授乳については母乳が出にくい人もいたり、個人差が大きいものであるため、一概に粉ミルクが悪いとは言えないと思います。実際私の息子は母乳と粉ミルクの混合で育っています。
和式から洋式への生活が変化
二つ目の理由は、しゃがんだ状態から立ち上がるという動作をしなくなったためとのことでした。具体的には、ちゃぶ台からダイニングテーブルへの変化、布団からベッドへの変化、和式トイレから洋式トイレへの変化などです。しゃがんだ状態から立ち上がるのではなく、座った状態から立ち上がるという生活に変化しています。和式の生活は自然と体を動かすようになっていたようです。
産後になぜ妻が変化するのか
いつもイライラしていたり、子供には優しいが夫には冷たい、 短気になった、 思考がネガティブになった、など、個人差はあるものの、少なからず産前と産後で妻が変化したように感じる夫が多いとのことです。 私も妻を見て、変わったなと感じることがあります。
理由1:産後の体の未回復と生活リズムの変化
母親は最大700時間の睡眠がなくなるそうです。眠っていても、いつ起こされるか分からないという状態は非常にストレスがかかるとのことでした。
理由2: 必然的に行動範囲が限られ視野が狭くなってしまう
子供中心の生活になるため、家に閉じこもりがちになり、アイデンティティの喪失感から、機嫌が悪くなるという状況ににつながりやすいとのことです。
理由3: 視野が狭くなり「私だけが大変」という思いが「大変なこと」ばかり目に入るようになってしまう
人間は関心がないものは、見えていても目に入らないようになっているそうです。逆に、関心があるものは自然と目に飛び込んできます。視野が狭くなった結果、自分にとって大変なこと(ストレスの素)ばかりが目につくようになるとのことでした。
具体的には、夫が家事を手伝ってくれていても、そのことは目に入らず、自分とやり方が違う(なので後で自分でやり直さないといけない!!)、物音がうるさい(子供が起きる!!)ということばかりが目についてしまう、とのことでした。
理由4: さらにその「大変さ」をアピールしたくなる
理由5: 育児家事による心的ストレス
育児はゴールが見えないため、達成感を感じにくいとのことです。また、いつまで続くかわからないというストレスから、産後うつになったり、甘えられないという状況から 短気になってしまう人もいるとのことでした。
育児や家事によるストレスが、脳のキャパシティを超えてしまい色々忘れてしまう人もいるとのことです。(子供のこと以外は、優先順位が低くなるため頭に入らないそうです)
理由6: 脳の変化によりサバイバル能力が向上し、女性らしさ・可愛らしさが低下する
母親の脳は出産を命がけで子供を守るというように変化するそうです。これが表出すると、子供には優しいのに夫には厳しくなったり、甘えなくなったり、短気になったりするそうです。
見て見ぬふりをするとどうなるか
- ストレスで産後離婚
- 性交渉の拒否
- 育児と仕事の両立を諦める
- 自律神経の乱れ
- ネガティブ思考
- 産後うつ
産後の女性に必要なこと5つ
睡眠時間の確保
これは単純に子供と寝れば良いというわけではなく、一回も起こされない睡眠時間の確保が大事とのことです。
一人の時間の確保
こちらも睡眠時間と同様です。誰にも邪魔されない時間の確保が大事(1~2時間でもOK)とのことでした。
体力回復の運動
衰えた筋力を鍛えることも必要とのことでした。
存在を認めて「当たり前」のことに感謝をする
「ありがとう」という感謝の言葉は非常に大事です。
夫婦の会話
可能であれば夫婦二人だけで会話すると良いとのことでした。ママ友ランチでも会話はできますが、子供のための情報収集をするということで、息抜きではなく仕事であるとのことでした。また相手の愚痴を聞くこともあるので、帰って疲れてしまうケースもあるとのことです。
夫婦間の NG ワード
妻から夫への NG ワード
- こんな簡単なこともできないの?
- 言わなくても手伝ってよ!
ああ・・・。これはケンカになりますわ・・・。 男性ははっきり言われないとわからない生き物とのことでした。
夫から妻への NG ワード
- 母親なんだから我慢しないと
- 大変なのは今だけだから
大変なのは今であり、今を何とかしたい妻にとって、このような言葉は逆効果とのことでした。
ワークショップ1 父親夫男性としてどうしていきたいか
講義の後はワークショップを行いました。歳が近いパパ同士がペアになり、 父親、夫、男性として、今後どうしていきたいか、どうありたいかということを30秒間で伝え合うというワークショップを行いました。ヒアリングする側はメモを取り、話を聞いた相手に話を要約してフィードバックをするということも行いました。
ワークショップ2 妻への感謝の気持ちとメッセージを書く
うちの妻はここがすごい!夫からの褒めメッセージと、妻にお願いしたいことを書きました。そして、直接伝えるのは照れくさいけれど、今伝えておきたい感謝の気持ちを文章で書きました。
さいパパスクールの修了証授与
全ての講義が終了後、修了証の授賞式が行われました。さいたま市長の清水勇人さんから手渡しの予定とのことでしたが、公務のためビデオレターでメッセージをいただきました。
市長の代わりにさいたま市職員の方から、手渡しで修了証をいただきました。市が積極的に関わってくださるのは非常に有難いです。
今回の講義を受けた感想
妻がなぜ産後に常にイライラしているのか、理由が明確になり納得しました。実際に出産を経験された女性から話を聴くことができて、非常に説得力がありました。今日の講義を学び、具体的に変える行動として、妻の睡眠時間を確保するように、日替わりで子どもと寝たいと思います。
おわりに
ということで、全3回のさいたまパパスクールが修了しました。2019年1月から改めて3回の追加講義(アウトドア講習など)があるようなので、引き続き参加したいと思います。非常に勉強になる良い機会なので、さいたま市に在勤・在住しているお父さんにおすすめです。
あわせて読みたい
さいパパ第1回目の参加レポートです。
さいパパ第2回目の参加レポートです。