はじめに
あっという間に38歳になりました。35歳の誕生日に始めた、このブログも4年目に入りました。37歳を振り返りつつ、当時の自分が何を考えていたのかという思考ログを残したいと思います。
私の人生の目的
ブッダが説いた六方礼経の教えを追加しました。
自分
- 情熱を注げるものを見つけて集中する
- 自分の心と体を大切にする
家族
- 自分と妻の家族、友人、周りの人達に感謝して、健康で心穏やかに笑顔で過ごす
- 妻を尊敬し、妻に尽くす
- 息子に愛情をたくさん注ぎ、自立する手助けをする
仕事
良い自分になるための3要件
- お客様に喜ばれる商品サービスを提供して社会に貢献する
- 働いている自分を活かして、幸せである
- 高収益である(生み出した付加価値の2割の営業利益を得る)
37歳の振り返り
家庭と仕事のバランスを、うまくとることができた1年間でした。今の生活は、とても幸せです。
自分について
エンジニアという仕事が好きです。プロダクトを企画することも好きです。チームでプロダクトを作るということも好きです。そのための手段として AWS も大好きです。なんだかんだでこの仕事を続けて、なれる最高の自分を目指したいと思います。
また、自分を大切にするという点では、治療するのではなく予防をすることを心がけるようになりました。
現在使っている手帳が、22時までの予定までしか記載できないことをきっかけに、22時にはさっさと寝てしまうことにしました。
![小宮一慶のビジネスマン手帳 [四六判] 2020 (小宮一慶の養成講座) 小宮一慶のビジネスマン手帳 [四六判] 2020 (小宮一慶の養成講座)](https://m.media-amazon.com/images/I/512maz2UE1L._SL160_.jpg)
小宮一慶のビジネスマン手帳 [四六判] 2020 (小宮一慶の養成講座)
- 作者:小宮 一慶
- 発売日: 2019/09/20
- メディア: Diary
結果的に大正解で、1日7時間から8時間眠るようになりました。20代の頃は、1日6時間程度の睡眠で良いと考えていましたが、自分にとってのベストが睡眠時間は7時間から8時間なのだということを学びました。
よく眠るようになってからは、体調も良く、仕事中に眠たくなるということもありません。2歳の息子を規則正しく育てるためには、まずは自分たちが規則正しい生活をしなければならないと考えています。人生いろいろと辛いこともありますが、美味しいものを食べて、規則正しい生活をしていればなんとかなります。
半年に1回は歯の定期検診に行き、年に1回の人間ドックでは口から胃カメラを飲んでいます。病気になってから治療するよりも、早期発見を心がけるようにしています。
夫、父親として
早いもので、息子はもうすぐ3歳になります。いわゆる魔の2歳児です。
1年前の息子の様子と比べると、凄まじく成長したなと実感しています。去年の息子は幼児でしたが、最近の息子は、ジャンプできるようになり、階段も一人で上り下りして、毎日家の中を元気に走り回り、一人で熱心に本を読んだり、一人でごっこ遊びができるようになりました。
会話も普通に成立するようになりました。「おとうしゃん!ぼくは寂しかったの!」「ぼくがクイズ出すね。これは難しいよ~。青くてー、空を飛ぶー、ひ、で始まるもの、なーんだ?」というに、二語文三語文ではない、普通の会話ができるようなりました。去年からよく喋る子だと思っていましたが、この一年でさらに急速に語彙が増えていきました。自分のことを「僕」と言うようになり、自分の感情や、してほしいこともちゃんと伝えられるようになってきました。
新幹線とトーマスが大好きで、そこから派生して、プラレールと新幹線変形ロボ・シンカリオンに大ハマりしています。初めて見たシンカリオンが、エヴァンゲリオンコラボ回の第31話だったため、その話だけ繰り返し20回以上見ていると思います。その結果、残酷な天使のテーゼを歌えるようになりました。
食事も一人でできるようになりました。補助用の箸を使って、息子一人でおにぎりやおかずをつまんで食べています。息子の成長が嬉しい反面、親として息子にしてあげられることが、だんだん減っているのだなと寂しい気持ちもあり、複雑な感じです。
この一年、ほぼ毎日、息子と二人でお風呂に入り、夜の寝かしつけを行ってきました。その結果、母親だけでなく、私にもよく懐いてくれているように思います。息子と一緒にいる時間は、とても幸せです。
最近では、子育ての方針について厳しくしすぎだろうかと悩むこともあります。妻と二人で佐々木正美先生の「子育てのきほん」を読んで、できる限り息子をありのまま受け入れるようにしよう、という話をしています。
それでも魔の二歳児であることに変わりはなく、毎日、「いやいやいやいや」言ってます。一体どうすりゃいいのと、途方に暮れることもあります。息子は私たちの思うようにコントロールできるわけでもなく、一人の独立した人格なのだ、ということを念頭に置きながら、息子を尊重しながら接していきたいと思っています。
いやはや、子育ては本当に大変です。これからも妻と一緒に息子を育てていきたいと思います。1日の大半を息子と一緒に過ごしてくれている妻に感謝です。
エンジニアとして
昨年の振り返りで、技術面もビジネス面をリードできるプロダクトマネージャーになりたい、と言う話を書きました。この方針は変わっていません。
昨年のちょうど今頃は、チームメンバーの大きな入れ替えがあり、会社の方針や、上司の決定に全く納得がいかないという時期もありましたが、昨年の誕生日に買った、デール・カーネギーの「道は開ける」に書かれていた、「レモンをレモネードに変える」という文章に感銘を受け、挑戦してみることにしました。具体的には、困難な状況であっても、やってみることで成功するかもしれない、ということが書かれていました。
昨年から比べると自分が関わっているプロダクトの売り上げは拡大しており、今のところ順調に成長しているように思います。ビジネスを大幅に成長させると言うよりも、一つ一つ、お客様の要望をうかがい、改善し続けていくということをこの一年行ってきました。
開発メンバーに限りがあるため、開発スピードが思うように上がらないというジレンマもありましたが、今では数週間おきにデプロイできるようにもなってきました。ありがたいことに開発チームメンバーも増えて、チームで開発できる作業量が増えてきました。
個人的な技術研鑽として、去年は Ruby 認定資格のシルバーとゴールドを取得することができました。また、AWS のスペシャリスト領域を目指すという方針のもと、先日 AWS 認定デベロッパーアソシエイトも取得しました。
趣味としての AtCoderは、残念ながら継続できていません。24時間の予定の中に競技プログラミングと向き合う時間を組み込むことが難しい状況にあります。時間の使い方は今後も自分の大きな課題です。
社内では、MeetUPイベントの主催を行いました。早いもので今年で2周年を迎えます。社内の人達との交流を促進し、アウトプットできる場を作り続けたいと思い、運営しています。昨年は、当時新人だった子がスタッフとして手伝ってくれることになり、運営チームも7人になりました。本当に有り難いです。
また、社外での活動も色々行いました。昨年は初めて社外登壇するという経験を得ました。Ruby Business Users Conference 2019 や、JAWS DAYS 2020という非常に大きなカンファレンスで登壇する機会にも恵まれました。
実務で学んだことを、社内外で登壇するという良いサイクルができたため、今後も継続していきたいと考えています。
考えているだけでは実現しない
昨年3冊目の本が書きたいと書きました。しかしながら、現時点で私の3冊目の本は発行されていません。理由は簡単で、行動していないからです。
私は最近、月間の計画だけではなく、一週間単位で、自分がやりたいこと、やるべきことを書き出しています。そこに書かれたことを自分との約束事として実行していくわけですが、そこに書かれていないものは、実行されることはないのだなと、この一年でよくわかりました。
当たり前のことなのですが、行動が伴わない思いというものは、一生実現されることはないということを学びました。
38歳の方針
自分との約束を守る人間になる
最近、7つの習慣に加えて、ベンジャミン・フランクリンに関する本を数冊読みました。

- 作者:スティーブン・R.コヴィー
- 発売日: 2013/08/30
- メディア: ハードカバー

- 作者:ベンジャミン フランクリン
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 単行本
詳細は割愛しますが、節制、正義、中庸など、どれも小さい頃からよく耳にする当たり前のこと、人として大切にしたい考え方や価値観、いわゆる原理原則と呼ばれることが書かれています。
これらの良い習慣を毎日実践し続けていきたいと思います。そして自分がやりたいと思ったこと、自分がやろうと決めたことは、自分自身との約束として必ず守る人間になろうと思います。
自分でコントロールできることに集中する
昨年の今頃はまさか1年後に新型コロナウイルスがここまで世界的に蔓延しているという状況を予測することは不可能でした。まさに一寸先は闇と言うか人生何が起こるかわからないのだなとつくづく思います。
また毎年毎年、自然災害が増えてきています。梅雨時期の大雨や、台風被害が毎年報道されています。
去年の年末には、首都直下地震が30年以内に70%の確率で発生するという報道も目にしました。幸いにも今のところ自分の家族は被災していませんが、いつか自分たちが、当事者になるかもしれないということを頭に入れておきたいと考えています。
ここ数年はVUCAの時代と言われ、先行きの見通しが全く読めない時代だと言われています。しかし、そもそも先が見通せた時代はないと思っています。だからこそ、自分で変えられるもの、コントロールできることに集中した方が良いと考えています。具体的には、自分の考え方と行動です。
七つの習慣を読んだ影響が非常に大きいのですが、人は外部から刺激を受けた時に自分の反応を選択することができます。人から嫌なことをされた時であっても、怒ったり悲しんだりするのは、自分でその感情を選択したからです。
自分の行動や感情を自分で選択して、自分の人生を主体的に生きていきたいと考えています。
自分の死を意識する
33歳あたりからの記憶があまりありません。妻と結婚して息子が生まれて、チームを移動して仕事内容が変わり、プロダクトのリーダーになってから更に業務内容が変わり、一年一年がとても早く過ぎ去って行くように感じています。
その一方で、自分がいつか死ぬということをよく考えるようになりました。きっかけは、昨年亡くなった祖母の告別式や火葬に立ち会ったことです。生身だった祖母が、骨だけになって、家族のもとに帰ってくる様を目の当たりにして、死ぬということはこういうことなのかと改めて実感しました。
幸か不幸か、私はこれまで親族の死に立ち会ったことがありません。小学校低学年くらいの頃に、曾祖母が亡くなった記憶はありますが、それ以外の親戚の死には触れる機会はありませんでした。
私の祖父は二人とも、私が物心つく前に亡くなっていました。五十代、六十代という若い年齢で亡くなりました。そのため自分も60歳ぐらいで死んでしまうのではないかと、おぼろげながらに思うことがあります。
新型コロナウイルスの影響で、家で働くことが当たり前になりつつあります。私はどんなことがあっても妻と息子を守り抜くと心に決めています。そのために生活費の2年分の生活防衛資金も用意しています。
今すぐ死ぬつもりもないし、自分の寿命を全うするつもりでいますが、いつどこで何が起こるかは誰にも分かりません。結局自分にできるのは、毎日妻や息子に感謝の気持ちと愛情を伝えること、1日1日を悔いがないように生きることなのではないか、と改めて思います。
また、実際に死に直面した時に人は何を想うのか、ワイルズの闘病記というブログを最近知りました。
書籍にもなっているようなのでゆっくり噛み締めながら読んでみたいと思います。
免震構造型のキャリアを考える
今のところ転職するつもりはありませんが、エンジニアではなくプログラマとして現場で働けるように技術の幅を研鑽していきたいと考えています。
このまま今の会社でずっと働き続けるているのか、10年後の自分の姿は想像できませんが、今の会社や、周囲にいる人たちに、良い影響が与えられる人間でありたいと常々考えています。
去年と今年と、2年連続で新卒採用の学生さんを育てて思うことは、今の若い子達は本当に優秀だということです。git を使った分散型のバージョン管理の概念も素直に吸収しますし、クラウドが当たり前なので、Infrastructure as a Serviceという新しい考え方も素直に受け入れます。
吸収力や瞬発力では、若い子に負けるなとしみじみ感じています。
とはいえ、自分は自分でエンジニアとしての技術を研鑽する一方で、チームを率いて結果を出すというマネジメント領域も学んでいきます。
クラウドサービスのプロダクトリーダーを務めるのは初めての経験であるため、事業をうまく成長させることができるかどうか挑戦していきたいと思います。
受託開発とは違い、営業が取ってきた案件を開発するというものでもありません。プロダクトを使い続けて下さるお客様がいらっしゃる限り、プロダクトの改善は終わりません。
プロダクトの成長が事業の成長に直結しているため、やりがいも感じています。もし今のプロダクトがうまくいかなかった場合は、社内起業家としてまた新しいプロダクトを生み出す道を模索するか、新天地を求めて転職するか、選択肢と決定権は自分にあります。
レバレジーズを退職された方のブログに書かれていた、免震構造型キャリア、という話が、腑に落ちました。
それを踏まえて、今の自分の免震構造型キャリアを考えてみました。
- プロダクトマネジメント
- お客様の課題ヒアリング
- 開発ロードマップ作成
- プロジェクトマネジメント
- 要件の整理
- 工数見積
- 脱ウォーターフォール
- アジャイルへの挑戦(本当に難しい)
- ガントチャート作成
- 各メンバーへの指示、進捗管理
- 課題管理/解決
- 解決に向けて支援
- 解決できる人・情報の提供、橋渡し
- チーム内の開発効率化の仕組みづくり
- Githubフローの整備
- CI/CD導入
- Linter導入
- Github projects導入
- 自部門内の仕組みづくり
- クラウドプロダクトの運用ルール
- クラウドプロダクトの出荷判定基準
- チームビルディング
- KPTふりかえり
- スキルマップ
- メンバーとのコミュニケーション
- 非エンジニアとの協力、交渉、調整
- 社長
- 上司
- 営業
- 社外エンジニアとの協力、交渉、調整
- 契約、発注処理
- 作業指示
- 成果物の確認
- AWSの設計・実装
- Railsアプリの開発
- チームメンバー育成
- 新人育成
- 社内での登壇、MeetUP主催
- 社外での登壇
- 社外コミュニティへの参加
こうして書き出してみると、思っていたよりも色々やっているなという感想です。後は一つ一つの取り組みを深く掘り下げてプロフェッショナルと言えるレベルまで磨き上げていきたいと思います。
周りに良い影響を与えられる人間になる
これからの一年も今いる会社でがんばりたいと思っています。
転職するということは最終手段で、今いる自分の環境を良い方向に変えて行けるような人になりたいと思っています。
また、自分一人であっても、周りを巻き込んで、自分の影響の輪がどんどん大きくなっていくような働き方が出来れば良いなと考えています。
自分一人でできることや、やりたいことは、たかがしれていて、会社を変えたところで、そう大差ないだろうと思っています。
縁あって、自分が選んで入社した会社の人たちと、良好な関係を築いて、自分の考えや活動が、周囲の人たちに良い影響を及ぼしていく。その影響の輪が、どんどん広がっていければ、とても幸せな生き方ができるのではないかと考えています。
また自分から周囲に働きかけて周囲を変えていったという経験ができれば、自分の成功体験として他の会社に移った時にも、自分の貴重なノウハウとして残すことができると考えています。
会社員やフリーランスとして働くにせよ、完全に自分一人で孤独な状態で働くということは、難しいと考えています。やはり周囲の人たちとの協力は欠かせません。
人間は群れで生きる生き物ですから、何かしらのコミュニティや組織にも所属することになると思います。周囲の人達とどれだけ良好な関係を築くことができるかが、大切なのではないかと思っています。
これまでの振り返り記事
まとめ
ということで今回は37歳の振り返りを行いました。今回の投稿で、375本目の記事になります。これからもなれる最高の自分を目指して、1日1日、紙一重の努力を積み重ね続けていきたいと思います。
39歳の自分がこの記事を見てどう思うのか、1年後が楽しみです。