紙一重の積み重ね

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【投資】忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術を読みました。

はじめに

インデックス投資アドバイザーのカン・チュンドさんの「忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術 (アスカビジネス)」を読みました。

2009年に発行された本ですが、twitterを見ていると今でも読まれている本のようです。

感想

長期投資を考えている人は、絶対読んだほうがいい本です。 自分の投資の考え方の原点として、手元においておきたい一冊です。

「しくみ」があなたの資産を殖やす

自分の意志で毎月投資信託を買おうとすると、ついつい実行を忘れてしまう恐れがあります。また「今月も積立てをやらないと」と思うと、どうしても、積立てという行為そのものに「重荷」を感じてしまうのです。つまり、積立て投資を行うだけでは不十分で、必ず積立てが続けられる「しくみ」を作る必要があります。

あなたは毎月「自動積立て」→年に1度「運用の確認・バランス調整」を行うだけです。大げさではなく、投資に費やす時間は、1年に2時間程度で済むのです。

これは完全に同意です。私は毎月手動で米国ETFのひとつであるVOOを積み立てています。

www.yokoyan.net

私もかなりの面倒くさがりなので、VOOの手動積立てがすでに面倒くさいと思い始めてきました。 実際、やってみると、

  • 円を投資口座に移動
  • 円を売ってドルを買う
  • 口数を指定してVOOを買う

という3つのステップを踏まなければなりません。月に1回だけの作業とはいえ、この時点でかなり面倒。さらに、VOOは年に4回配当金が出ます。私の場合、まだまだ少額であるため、配当金はごく僅かです。10ドル以下の外貨を寝かせておくのももったいないので、そのうち追加投資して再投資も手動で行わなければなりません。これもまた面倒。米国ETFがどんなものなのか試しにやってみましたが、完全に自動化はできません。

最近発売された投資信託の楽天バンガードVTIや、楽天バンガードVTであれば、自動積立てができるため、100万円程度VOOが積み立てられたら、投資信託に変更するかも知れません。(楽天バンガードVOOとか、SBIバンガードVOOが出ないかなあ)

なぜ、積立て投資なのか?

  • 人生を90年と考えると、3つのステージがある
    • ファーストエイジ(0〜30歳)
      • 学びの時=自身に投資を行う時期。
      • お金を貯めるより、自分に対する投資という意味で、お金を有意義に使うことが何倍も大事。
    • セカンド・エイジ(30〜65歳)
      • 成長の時=人としての可能性を開花させる時期。
      • キャリアプランを積み上げ、「給与収入」を維持・発展させる。
      • プライベートライフ充実のため、投資プランを実践する。
    • サード・エイジ(65〜90歳)
      • 充実の時=人生時間を満喫する時期。
      • 積立てとうしで構築した「みらい資産」から「プライベート年金」を年に1度引き出して、公的年金と合わせて収入源にする。

私は今、セカンドエイジに入りました。

手取り収入はもう増えないかもしれない

  • 厚生年金保険料が2017年まで、毎年0.35%上がり続けている。
    • 2004年9月までは、年収×13.58%
    • 2017年からは、年収×18.3%
  • 毎年、厚生年金保険料が上がるということは、あなたの年収が同じであるなら、その分だけ手取り年収が減っていくということです。
  • 65歳以上の高齢者の人口比率は、
    • 2008年時点で、22.1%
    • 2055年時点で、40.5%になる見通し
  • 超高齢化社会では、健康保険を使って医療サービスを受ける人が増加するため、保険料の料率を上げていかざるを得ない。
    • 私達の年収に占める税金・社会保険料の割合が増加する

まさに今年は2017年。厚生年金保険料は、平成29年9月を最後に引上げが終了し、以降の厚生年金保険料率は18.3%で固定ということになっています。 以下の日本年金機構のページにそう書かれています。

保険料額表(平成29年9月分~)(厚生年金保険と協会けんぽ管掌の健康保険)|日本年金機構

しかし、25.9%の保険料率が必要であるという意見が、2014年時点で出ているそうです。

www.moneypost.jp

 10月から、厚生年金保険料が18.3%まで引き上げられるが、厚労省は、人口や経済の動向などから年金制度が持続可能かどうかを検証する2014年の「財政検証」で、「所得代替率50%を維持するには25.9%の保険料率が必要である」と密かに“軌道修正”している。

 シミュレーションを提示した以上、国が保険料率の再引き上げを狙っているのは間違いない。ターニングポイントとなるのは、次回の財政検証が行なわれる2019年だ。

・・・略・・・

2017年現在の厚生年金負担率は18.3%(労使折半)。これに健康保険、雇用保険、介護保険、税金を加えると、実際の給料に占める天引き分は45.85%に達する。

「厚生年金の保険料だけでなく健康保険、雇用保険などの保険料率も負担増が続くと考えられ、図のように給料の60%超が天引きされる時代になる。つまり、手取りが給料の40%弱という異常な事態が起こるのです」

現時点で手取りの4割以上が天引きされています。さらに手取りの6割が天引きされる時代になる可能性も十分考えられます。 カン・チュンドさんの言う通り、手取り収入はもう増えないのかもしれません。

マイホームより、みらい資産を優先させる

ローンを組んで住宅資産を取得し、さらに積立て投資で運用を行うことは、過剰なリスクを背負うことにつながるのです。

住宅ローンの返済とは、負債という確定したマイナス資産をゼロに戻していく作業です。あなたの人生にどのような変化があっても、「返済」は必ず実行しなければなりません。

今、マイホームを購入しようとしている方は、次の問いに答えてみてください。 あなたは先に「金融資産」を積み上げ、住宅は当面リース(賃貸)にしますか。それとも、先に「住宅資産」を買って、あとから金融資産を積み上げますか。

住宅とは、言ってみれば「高価な消耗品」です。時間とともに、その資産価値は劣化していきます。わたしはローンを背負うリスクより、市場の価値が変動するリスクを引き受けて、資産を殖やしていくことを優先させるべきと考えます。

私は賃貸派です。マイホームか、賃貸か、人それぞれの価値観なので、自分が納得していればどちらでも正解だと思います。ただ、私がいつも不思議に思うのは、クレジットカードのリボ払いと、住宅ローンは何が違うのか?ということです。

30年や35年という超長期のローンを組まないと買えないもの(無理をしないと買えないもの)は、身の丈に合っていないのではないでしょうか。

個人でローンを組むのは、ある程度の先が見通せる5年くらいが最大ではないかと考えています。したがって、私はマイホームよりも金融資産を先に積み上げたいと思います。

目標は65歳時に7000万円の資産

  • リタイアした夫婦1組あたりの生活費の平均は、23.7万円/月(平成19年 総務省家計調査年報)
    • この金額は、生活してくために必要な最低限の支出
      • 積立投資の目的は、リタイア後の余裕資金を賄うこと
    • 趣味や生きがいのために使う資金を加味して、サードエイジの必要生活費を35万/月とする。
      • 65歳から90歳までの25年間で、約1億500万円必要。
      • 35万円×12ヶ月×25年 = 1億500万円
    • 期待できる年金受給額は、現役時代の生活費の1/3程度と予想。
      • 現役時代の生活費を30万円/月とすると、公的年金の予想受給額を10万円/月とする。
      • 1億500万円 - 10万円×12ヶ月×25年 = 7500万円 が不足する

老後の生活費にいくら必要なのかは、家庭毎で事情は異なりますが、考え方の目安になると思います。 35万円もかけずに生きがいを感じることができる趣味や生活をするというのも、生活防衛のための1案かもしれません。

7000万円作るために必要な戦略

  • 貯金の場合、20.8万円/月必要。
  • 投資の場合、以下の金額が必要。
    1. 毎月積立て5万円
    2. ボーナス時積立て20万円(2回)
  • ノーロードのインデックスファンドを買う
  • 想定利回り、5.5%、30年の運用結果は以下の通り。
    1. 毎月積立て5万円×360回=4588万円
    2. ボーナス時積立て20万円×60回=3058万円
    3. 合計:約7600万円

住宅ローンを35年返済で3000万円借りると、金利2%で計算すると、総返済額は4174万円になります。 負債を時間をかけて殖やすよりも、資産を殖やしていきたいと思います。アメリカ株式の過去200年間(1802〜2003年9の平均リターンは、年率6.5〜7%とのことです。

マイナス金利の時代に利回り5.5%を狙うためには、アメリカ株への投資など、価格変動が大きくなるリスクを負わなければなりません。しばらくは、VOOだけで良い気がしていますが、ポートフォリオをもっと明確に考えたいと思います。

積立て投資のメリット9箇条

  1. 1回あたりの投資額が少ない
  2. 最初からないお金と思える
  3. 投資が必ず続けられる
  4. 金融商品の値段が気にならない
  5. 相場を予測しようという、誘惑から逃れられる
  6. 投資でストレスを感じない
  7. 自然と投資元本が積み上がる
  8. 常に新鮮な気持ちをキープできる
  9. 投資そのものに費やす時間がほとんどゼロになる

しくみを作ることによるメリットが9つあります。 子供が生まれ、これから子育てが本格化していく中で、子供と過ごす時間、妻と過ごす時間、自分を磨く時間をどう配分するかが大事になると思っています。そんな中で、投資も続けていくわけですが、やはりできる限り投資に費やす時間は短くしたいと思っています。

今回読んだ本


忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術 (アスカビジネス)

おわりに

VOOの手動積立てをどこまでやるか、自分のポートフォリオの整理をしたいです。