はじめに
私はAWSが大好きですが、他のクラウドサービスも学ぼうと思い、クラウドエース社主催のセミナーに参加してきました。
全体的な感想
- クラウドエースさんはAWSで言うところのクラスメソッドさんのような感じ?
- コストの優位性は、GCP>AWS>Azureといった感じ
- 中小企業やスタートアップ企業がクラウドで何かやりたいと思った場合は、GCPが良さそう
- 基本的にAWS vs GCP。
Azureのことも思い出してあげてください。 - GCPはプロダクトアウト、AWSはマーケットイン、Azureは良くも悪くも無難という表現はいい得て妙。
1.GCPの紹介
クラウドエースとは?
- GCP専門の導入支援・運用開発会社
- 旧吉積情報から分社化
- GCPアワード2年連続受賞
- GCPプレミアパートナー(日本初)
- 日本に5社ある
- Googleパートナースペシャリゼーション取得
- 代表の吉積さんが日本人初のGCP資格5分野制覇
GCPとは?
- Googleが提供するクラウドサービスの総称
- Google検索やGmailもGCP上で動いている
- Gmailユーザは10億人
大規模クラウドサービスの現状
- AWSがシェア50%くらい
- AWS、Azure、GCPでシェアを争っている
GCPのメリット
- 高いレベルの価格性能比
- 他社クラウドと比較しても安い
- 圧倒的な利便性と性能を誇るサービス群
- ウォームアップ不要で対応できるロードバランサ など
GCPの特徴
- クオリティ
- 自前の海底ケーブルを持っている
- スケール
- 1000ノードのクラスタを5分以内で起動
- VM間の通信帯域幅
- 高性能で安定したストレージ
- 低コスト
- 1秒単位課金
- 継続利用ディスカウントが自動適用
- 前払い無しの1年/3年コミット割引(自動割り当て)
- コスト削減に関して業界をリード
Googleのインフラ
- 強い自前主義
- ラックや建屋の設計も自前
- 電源や空調も最適化
- 機械学習を使っている
- 全世界で30%エネルギー効率削減
- 過去15年間、世界最高の速度、性能、品質を持つクラウドインフラを構築してきた
Googleの機械学習
- 社内社外を問わず機械学習を実生活へ応用している世界的なリーダー
- Gmail
- フォト
- 翻訳
- 自動運転
ライブラリ・API
独自モデルの学習
- TensorFlow
- 世界一ユーザー数が多いと思われる
- 専用の物理プロセッサTPU(Tensorflow Processing Unit)を作った
- GCP Cloud Machine Learning Engine
学習済みモデルのAPI
- Cloud Vision APIなど
基礎研究
- 機械学習関連の論文218本
- 他企業に大差をつけて1位
主なGCPのサービス
Compute Engine
- いわゆるEC2
特徴
- ライブマイグレーション
- 仮想マシンの再起動することなく、すべてのデータセンターにあるハードやソフトウェアを最新の状態に保つことが可能。
- 急激なアクセスに強い
- 仮想マシンの立ち上がりが圧倒的に早い
- Google.comと同じロードバランサを活用
- 低コストでシンプルな料金体系
- 1秒単位の課金(最小課金時間は60秒)
App Engine
- PaaS
特徴
- 開発、運用が楽
- オートスケールする
- 安い
- セキュア
Cloud Storage
- いわゆるS3
特徴
- 高耐久性
- 99.999999999%
- スケーラブル
- ペタバイト規模でも対応可能。
- 柔軟なオプション
BigQuery
- 大規模データ解析のためのフルマネージドのデータウェアハウス
- いわゆるRedShift
特徴
- 速い
- フルマネージドで提供
- とにかく安い
- 毎月最初の1TB分のデータ処理は無料
- 従来のDWHと比べると数十分の1というレベル感
主要サービスの比較
- RDB
- Cloud SQL
- MySQLのみ
- ポスグレも使えるようになった(あれ?β版では??)
- Cloud SQL
- グローバルインフラ
- データセンタ
- GCPは、中国国内には持ってない
- 価格(コンピューティング)
- GCP 4644円
- AWS 8390円
- Azure 9002円
- 強み
- GCP:簡単設定
- AWS:実績、きめ細やかな設定
- Azure:無難。既存資産、UIなどとの親和性。
- 弱み
- GCP:商用ライセンス(Oracleは使えない)
- AWS:設定が煩雑(インフラ要員が必要)
- Azure:無難。アーキテクチャとしての先進性は乏しい
- セキュリティ
- 3社の大きな違いはない
- vs AWS
- 仮想サーバーが価格性能比で安い
- GCPのほうが利用料金は安い
- インスタンスの起動が早く、LBの性能が優れている
- サービス数ではAWSの圧勝。
- データ分析や機械学習はGCPが圧倒的に優位。
- vs Azure
- AWS以上に価格性能比で安くなる
- GCPでもWindows Serverを利用することもできる
東京リージョンオープン
- 2016年11月より開始
- 2019年に大阪リージョンができる
GCP導入時のポイント
- 安い
- WEBでログイン
- Googleアカウントでログインできる
- LBの性能
- ライブマイグレーション
- グローバルネットワーク
- ビッグデータ
- GCPUG
- ユーザーグループ。いわゆるJAWSUG
- パグというらしい
テクノロジコンセプト
- Google
- 究極のプロダクトアウト
- 自社テクノロジー
- エンタープライズ分野では選びにくいかもしれない
- GCPパートナーがフォロー
- エンタープライズ分野では選びにくいかもしれない
- AWS
- マーケットイン
- 市場ニーズ
Azureがないww
GCPトレーニングコース
- 1日~3日のコース
- 基礎コース
- アーキテクトトラック
- データと機械学習
- GCP認定試験対策講座
- 20万円
チャットボットPOCやってます
- Dialogflow
- 10万円からはじめられる
2.事例紹介
Cloud Aceとは?
GCPの導入設計から、運用保守までをワンストップで提供
導入企業
- wowow
- TBS
- など
事業の伸び
- 利用料は、昨年対比3倍の伸び
事例(MANTAN 旧毎日新聞デジタル)
- WEBサイトのリプレース
課題
- 短期間での以降の必要性
- Yahoo!トピックスなどに掲載されると瞬間的にアクセスが跳ね上がる
GCP採用の理由
- 契約内容を柔軟に変更できる
- AWSのリザーブドは3年
- いきなり3年契約を結ぶのは難しかった
- 性能面でもGCPが有利
- 安定感がある
事例2(ファイブスターズゲーム)
- ゲームインフラでGCPを採用
- ロストニア
課題
- DB負荷の削減
- サーバ台数を削減したい
GCP採用の理由
- ログ置き場としてはBig Queryが最適
- コスト面デメリット
- Google独自の技術が利用できる
AWSとの価格比較
- 1コア4GBメモリ
- GCP
- 31.17$/1ケ月
- AWS
- 69.12$/1ケ月
事例3(スターガレージ)
- ゲーム分析ソリューション
- アプリの課金分析など
課題
- ゲーム分析に特化した分析ツールがない
GCP採用の理由
- BigQueryの圧倒的なコストパフォーマンス
- AWSのRedShiftと比較した結果
- 全体的なコストの最適化
- 当初はAWSと並行利用予定だった
- AWSと並行利用だと、ネットワーク転送量で無駄なコストが発生する
事例4(京セラコミュニケーションシステム)
- IoT事業
GCP採用理由
- インフラを意識しないで使える
- REST fulなAPIが充実
- 人工知能や機械学習などへの期待
事例5(リーディング・ソリューション)
- サイト訪問解析ツール
GCP採用理由
- 利用者の増加を見込んだ時のスケーラビリティ
- 過剰なインフラ投資が不要
事例6(TBSと共同開発)
- Cmosy
- テレビの編集途中データなどをクラウドにアップロード
- プレビューできる
Cmosyの強み
- 大容量データをリアルタイムに共有可能に
- 容量無制限
事例7(働き方改革)
- コールセンターの会話、議事録の文字起こし
- チャットボットで問い合わせ対応
- 来客対応
CloudAceサービスメニュー
支払い代行サービス
- ドル建てではなく請求書での支払い
- 手数料はGCP利用料の5%
サポート
- 問い合わせはBacklog経由
- プランは3つ
- シルバー1万円
- ゴールド4万円
- プラチナ 要問合せ
サイバーリスク保険
- GCPのインフラ障害児に発生した損害をサポート
- 東京海上日動
管理ダッシュボード
- 独自UI
その他メリット
- 初期導入サポート無料
24H365Dの有人監視
- 3万円~/月
無人監視プラン
- 初期費用1万
- 5千/月
文教向けプリペイド定額ライセンスプラン
- 大学・文教機関向け
- 従量制だと予算が通らないため
まとめ
このエントリでは、クラウドエースさん主催のGCPセミナーをまとめました。 GCPを導入しようか迷っている方の参考になれば幸いです。 私はAWSが大好きですが、勢いはGCPのほうがあるかもしれません。 今後もAWS vs GCPの行く末を見守っていきたいと思います。